本はごはん。
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米原万里の代表作と言っても良いこの本を読んでいなかったのは
我ながら不思議です。
歴史ものは好きなんですが、20世紀後半に於ける東欧の民族紛争
問題については、恥ずかしながらちゃんと理解しているとは言えず、
そういえば当時、よく新聞を賑わせていたなぁ、という程度のもので
しかありませんでした。
相変わらず歯切れの良い文章でテンポ良く読ませてくれます。
行方の判らなくなってしまった友人を捜し出す過程も感情移入しながら
読めますし、至る所に、思わず線を引きたくなるような印象的な
フレーズも出てきます。
しかし同時に、ものすごいショックを受けます。
自分はなんとまあ、脳天気に生きてきたんだろうと愕然とします。
10代前半の子供たちが、それぞれの国や民族や歴史を背負って健気に成長し、そしていまだに
それらを引きずって生きて行かなきゃならない。
表題にもなっている「嘘つきアーニャ」が体現している理想と現実の矛盾、これには感情的に
受け入れ難いものがありますが、では自分がその立場であったとき、毅然として特権を払い
のけることが出来るのかといえば、それには甚だ自信がない。
「私は後悔しています。亡くなられたあなたのお父上もきっとそうでしょう」
友人の父親から言われたこの言葉を、著者はどのように消化したのでしょうか。
何とも深く考えさせられる一冊です。
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 米原 万里 ★★★★★
我ながら不思議です。
歴史ものは好きなんですが、20世紀後半に於ける東欧の民族紛争
問題については、恥ずかしながらちゃんと理解しているとは言えず、
そういえば当時、よく新聞を賑わせていたなぁ、という程度のもので
しかありませんでした。
相変わらず歯切れの良い文章でテンポ良く読ませてくれます。
行方の判らなくなってしまった友人を捜し出す過程も感情移入しながら
読めますし、至る所に、思わず線を引きたくなるような印象的な
フレーズも出てきます。
しかし同時に、ものすごいショックを受けます。
自分はなんとまあ、脳天気に生きてきたんだろうと愕然とします。
10代前半の子供たちが、それぞれの国や民族や歴史を背負って健気に成長し、そしていまだに
それらを引きずって生きて行かなきゃならない。
表題にもなっている「嘘つきアーニャ」が体現している理想と現実の矛盾、これには感情的に
受け入れ難いものがありますが、では自分がその立場であったとき、毅然として特権を払い
のけることが出来るのかといえば、それには甚だ自信がない。
「私は後悔しています。亡くなられたあなたのお父上もきっとそうでしょう」
友人の父親から言われたこの言葉を、著者はどのように消化したのでしょうか。
何とも深く考えさせられる一冊です。
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 米原 万里 ★★★★★
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