本はごはん。
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タイトルには「小説」とついていますが、どうみてもノンフィクションだと
思うので、そちらのカテゴリーに入れておきます。
地下鉄サリン事件の実行犯のひとり、元外科医の林郁夫の裁判傍聴記が
中心です。サリン事件を「(取調中に)自首」したことにより、実行犯の中で
唯一、死刑を免れています。
いわゆる「マインドコントロール」下にある人を取り戻すのは大変なことで、
ある宗教に帰依してしまった娘を取り戻すのに、父親のジャーナリストは
相当な苦労をしたのも有名な話です。
林は教祖の呪縛をひとりで解けたのは何故なんだろう。
留置されて教団と切り離され自分で考える時間ができたからなのか、それで
前々から見ないふりをしてきた矛盾と向き合わざるを得なかったのか。
本人が言っているとおり「被害者の立場に…」というのはちょっとキレイすぎる
ようにも思うのですが、そういうことも影響したのかもしれません。
しかしどうも、すべての宗教がそうだというわけではないですが、少なくともこの教団に関しては、
信者は「逃げ」てきているのではないかと。
自分の頭で考えることを止め、ひたすら信じ崇拝し、言われたことだけをやればいい。
それはある種の逃げであると思うけれど、そこに安住できればそれはそれである種の幸せなのかも
しれません。
しかし。
辛いことを乗り越えようとじたばたとあがくことも、
答えの出ることのない問いを自らに問い続けることも、
試練であるけれどもそれは同時に、権利でもあるのではないか。
とも思ったりもするのです。
「慟哭―小説・林郁夫裁判」 佐木 隆三 ★★★★
思うので、そちらのカテゴリーに入れておきます。
地下鉄サリン事件の実行犯のひとり、元外科医の林郁夫の裁判傍聴記が
中心です。サリン事件を「(取調中に)自首」したことにより、実行犯の中で
唯一、死刑を免れています。
いわゆる「マインドコントロール」下にある人を取り戻すのは大変なことで、
ある宗教に帰依してしまった娘を取り戻すのに、父親のジャーナリストは
相当な苦労をしたのも有名な話です。
林は教祖の呪縛をひとりで解けたのは何故なんだろう。
留置されて教団と切り離され自分で考える時間ができたからなのか、それで
前々から見ないふりをしてきた矛盾と向き合わざるを得なかったのか。
本人が言っているとおり「被害者の立場に…」というのはちょっとキレイすぎる
ようにも思うのですが、そういうことも影響したのかもしれません。
しかしどうも、すべての宗教がそうだというわけではないですが、少なくともこの教団に関しては、
信者は「逃げ」てきているのではないかと。
自分の頭で考えることを止め、ひたすら信じ崇拝し、言われたことだけをやればいい。
それはある種の逃げであると思うけれど、そこに安住できればそれはそれである種の幸せなのかも
しれません。
しかし。
辛いことを乗り越えようとじたばたとあがくことも、
答えの出ることのない問いを自らに問い続けることも、
試練であるけれどもそれは同時に、権利でもあるのではないか。
とも思ったりもするのです。
「慟哭―小説・林郁夫裁判」 佐木 隆三 ★★★★
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