本はごはん。
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「カラフル」の著者の、大人小説とのことで読んでみました。
うーん、上手いなぁ。
日常の断片から、「ホンモノ」というか真理みたいなものを、ひょいひょいと
切り取っていく。
全く面白いのは、主人公とその兄弟が亡くなった父親のルーツを求め歩く
中で、ドラマティックな事実が明らかになるどころか、むしろ「なーんだ」と
思うような「現実」を知っていくことです。
実際、「現実」にはそうそうドラマティックなことなんてないんですよね。
自分にとっては重大なことであっても、世間では「よくある話」だったり。
そういった「現実」をきちんと受け止めて受け入れて、「どれだけ愛したら許してもらえるのか」
とか「どれだけ受け入れれば、自分を受け入れてもらえるのか」と途方に暮れながら
それでも泥沼を歩いていくのが人生だ! と、あっけらかんと言い放っていて気持ちいいです。
その強さはどこから来るのかと考えてみると、いろいろと面白い表現をしているのですが、例えば
「…なにがしらの前向きな意志を抱えてそこにいる。それでいて、真剣さの如何を問わず、
誰もがどこかしら浮かれている。ブランドモノのバッグを持ったり、エステで脚を細くしたり
するのにも似た、上滑りのエネルギー。地球をきらきらと輝かせているのは意外とそんなもの
なのではないかと私は思ったりするのだ。」
に代表されるように、「上滑り」とものすごく冷静に見ていながら、しかし同時に、
「地球をきらきらと輝かせているのは意外とそんなもの」と、人間そのものとか、人間の持つ
力やエネルギーみたいなものを、信じているからなのかもしれません。
それは「カラフル」もそうですし、この作品の中でもいたるところに、最後の少女との会話
にまで表現されています。
そしてこのひとは、難しい年頃の子供(と大人の中間年齢層?)の扱いが抜群に上手いですね。
相手(子供)を見下すのではなくおもねるのでもなく、こういうのが「対等」な扱いなんだ
ろうなぁと思います。
「いつかパラソルの下で」 森 絵都 ★★★
うーん、上手いなぁ。
日常の断片から、「ホンモノ」というか真理みたいなものを、ひょいひょいと
切り取っていく。
全く面白いのは、主人公とその兄弟が亡くなった父親のルーツを求め歩く
中で、ドラマティックな事実が明らかになるどころか、むしろ「なーんだ」と
思うような「現実」を知っていくことです。
実際、「現実」にはそうそうドラマティックなことなんてないんですよね。
自分にとっては重大なことであっても、世間では「よくある話」だったり。
そういった「現実」をきちんと受け止めて受け入れて、「どれだけ愛したら許してもらえるのか」
とか「どれだけ受け入れれば、自分を受け入れてもらえるのか」と途方に暮れながら
それでも泥沼を歩いていくのが人生だ! と、あっけらかんと言い放っていて気持ちいいです。
その強さはどこから来るのかと考えてみると、いろいろと面白い表現をしているのですが、例えば
「…なにがしらの前向きな意志を抱えてそこにいる。それでいて、真剣さの如何を問わず、
誰もがどこかしら浮かれている。ブランドモノのバッグを持ったり、エステで脚を細くしたり
するのにも似た、上滑りのエネルギー。地球をきらきらと輝かせているのは意外とそんなもの
なのではないかと私は思ったりするのだ。」
に代表されるように、「上滑り」とものすごく冷静に見ていながら、しかし同時に、
「地球をきらきらと輝かせているのは意外とそんなもの」と、人間そのものとか、人間の持つ
力やエネルギーみたいなものを、信じているからなのかもしれません。
それは「カラフル」もそうですし、この作品の中でもいたるところに、最後の少女との会話
にまで表現されています。
そしてこのひとは、難しい年頃の子供(と大人の中間年齢層?)の扱いが抜群に上手いですね。
相手(子供)を見下すのではなくおもねるのでもなく、こういうのが「対等」な扱いなんだ
ろうなぁと思います。
「いつかパラソルの下で」 森 絵都 ★★★
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