本はごはん。
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「吉原花魁日記 光明に芽ぐ日」の続編。前作は郭の中で綴られた日記でもあり、
辛いとか悲しいなど著書の心情が中心に綴られていましたが、本作は吉原を
脱出したあとに書かれた回顧録的なもので、朋輩の花魁の事や印象に残って
いる客の様子などが中心に描かれています。
当時の風俗や、風変わりな客の描写など興味深く読めるのですが、監獄の
ような入院生活や、21歳でもう子供も望めぬまでに健康を害さなければ
ならなかった環境で生きざるを得なかったことに胸が痛みます。
彼女のように自由をもとめ声を挙げる花魁の増加や、社会運動の高まりに
よって、名ばかりであった自由廃業が認められるようになっていくわけ
ですが、ここには書かれていませんが、自由廃業後も結局社会の中で
生きていく事が出来ず(実家に帰っても周りの眼や、経済的な面で居場所が
なかったり)自ら郭に戻るしかなかった女性たちも少なからずいたようで、
なんともやりきれない想いがします。
著者は柳原白蓮を頼って吉原を脱出し、その後も彼女(や彼女の夫、友人たち)の世話になった
ようですが、この柳原白蓮という人はどういう人なんだろう、あとで調べてみようと思っていた
ところ、つけっぱなしにしていたTVで偶然「柳原白蓮特集」が始まったので見てみました。
ものすごい美人ですね。はかなげでしかし意志のある眼が印象的です。彼女もまた信念の人
だったのだなぁと思いました。彼女が書いた文章がこの本の冒頭に載っていますが、
とても美しく強い日本語だとおもいます。
「春駒日記 吉原花魁の日々」 森 光子 ★★★★
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