本はごはん。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
直木賞受賞作ですよね確か。直木賞は芥川賞よりも(私的に)はずれが
少ないと感じているので読んでみます。
利休が切腹を命じられた日から、過去に遡って様々な人の目を通して、
利休という人を描き出していく手法で、この構成はかなり好みなのですが。
ひとりひとりに割かれているページは30ページ程度なので読みやすいと
いえば読みやすい。そして古い言葉や茶の道の専門用語をふんだんに使って
いるんですけどもなんだか厚みを感じないのも私だけかしら。
なんというかもうすこし深みを…と思ってしまうのです。
「美」というもの、俗世の「欲」というもの、「支配」という(感情面での)
システムなど、感じるものはないでもないのですが、少し冗長というか、
エピソードが多すぎて拡散気味な感じがするんですよね…。
なんというか、利休っていうのはすごい人だってことを「知っている」前提で書かれている
というか、この本読んでも利休のなにがすごいのかよく判らない。いや、美意識がすごい、
とは繰り返し何度も書かれているのだけれど、その「美意識」の、どこがどんなふうに
「突き抜けている」のか表現し切れてないように感じるのです。
以下ねたバレを含みますが、
「そのとき」死に切れなかった利休は結局、最後のときですら香合を壊すこともできない。
彼に自分より愛している人の存在があることに気づきながら、結局最後までそのことを質すこと
のできなかった妻が、躊躇なく香合を叩き壊す。
この対比が男と女というものを鮮やかに描き出していて面白い。
ただ、全般的に私はあまりピンと来なかったというか、悪くはないんですけどね…。
超個人的感想として、井上荒野の「ベーコン」と非常に似た感覚。井上荒野は好きな作家
なんだけど、なぜベーコンで直木賞なんだ、という感じ。
あ、尖ってないから直木賞なのかな。
「利休にたずねよ」 山本 兼一 ★★★
少ないと感じているので読んでみます。
利休が切腹を命じられた日から、過去に遡って様々な人の目を通して、
利休という人を描き出していく手法で、この構成はかなり好みなのですが。
ひとりひとりに割かれているページは30ページ程度なので読みやすいと
いえば読みやすい。そして古い言葉や茶の道の専門用語をふんだんに使って
いるんですけどもなんだか厚みを感じないのも私だけかしら。
なんというかもうすこし深みを…と思ってしまうのです。
「美」というもの、俗世の「欲」というもの、「支配」という(感情面での)
システムなど、感じるものはないでもないのですが、少し冗長というか、
エピソードが多すぎて拡散気味な感じがするんですよね…。
なんというか、利休っていうのはすごい人だってことを「知っている」前提で書かれている
というか、この本読んでも利休のなにがすごいのかよく判らない。いや、美意識がすごい、
とは繰り返し何度も書かれているのだけれど、その「美意識」の、どこがどんなふうに
「突き抜けている」のか表現し切れてないように感じるのです。
以下ねたバレを含みますが、
「そのとき」死に切れなかった利休は結局、最後のときですら香合を壊すこともできない。
彼に自分より愛している人の存在があることに気づきながら、結局最後までそのことを質すこと
のできなかった妻が、躊躇なく香合を叩き壊す。
この対比が男と女というものを鮮やかに描き出していて面白い。
ただ、全般的に私はあまりピンと来なかったというか、悪くはないんですけどね…。
超個人的感想として、井上荒野の「ベーコン」と非常に似た感覚。井上荒野は好きな作家
なんだけど、なぜベーコンで直木賞なんだ、という感じ。
あ、尖ってないから直木賞なのかな。
「利休にたずねよ」 山本 兼一 ★★★
PR
この記事にコメントする
category.
new !
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(04/25)
(04/22)
(04/21)
(04/20)
(04/19)
(04/18)
(04/15)
(03/03)
(03/01)
(02/28)
(02/24)
search.
archive.