本はごはん。
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生涯、女性を描き続けた作家ですね。ずーっと女性だけを描き続け、
初めて男性を描いてみようかと、源義経を描こうとした矢先に逝ってしまった
と、確か橋本治の「恋愛論」のなかの、「誰が彼女を殺したか」で
読んだことがあります。
この「和宮様御留」は、いわゆる和宮替え玉説でありますが、そして著者は
その替え玉説を信じていたようでありましたが、その真偽の程はまったく
どうでもいいくらい、圧倒的かつ完成度の高い作品であります。
緻密に重ねられた時代考証、美しくしかし激しい日本語、
情景が目に浮かぶ描写力。
彼女はずっと、「女性」というものを「時代」を通して浮き彫りにしてきた作家だと思います。
それは「女性」という性(さが)と、「時代」=「男性」の性(さが)との対峙に他なりません。
「華岡青洲の妻」を単なる(壮絶なる)嫁姑戦争としか受け止めていない人が多いらしい
ことには驚きましたが、この作品は、最後の数行を書きたかったがために生まれてきた作品
としか私には思えないのです。
そしてこの「和宮様御留」も、自分の意志で自分の生き方を決められなかった当時の女性たちへの
レクイエムであるのだと思います。
「和宮様御留」 有吉 佐和子 ★★★★★
初めて男性を描いてみようかと、源義経を描こうとした矢先に逝ってしまった
と、確か橋本治の「恋愛論」のなかの、「誰が彼女を殺したか」で
読んだことがあります。
この「和宮様御留」は、いわゆる和宮替え玉説でありますが、そして著者は
その替え玉説を信じていたようでありましたが、その真偽の程はまったく
どうでもいいくらい、圧倒的かつ完成度の高い作品であります。
緻密に重ねられた時代考証、美しくしかし激しい日本語、
情景が目に浮かぶ描写力。
彼女はずっと、「女性」というものを「時代」を通して浮き彫りにしてきた作家だと思います。
それは「女性」という性(さが)と、「時代」=「男性」の性(さが)との対峙に他なりません。
「華岡青洲の妻」を単なる(壮絶なる)嫁姑戦争としか受け止めていない人が多いらしい
ことには驚きましたが、この作品は、最後の数行を書きたかったがために生まれてきた作品
としか私には思えないのです。
そしてこの「和宮様御留」も、自分の意志で自分の生き方を決められなかった当時の女性たちへの
レクイエムであるのだと思います。
「和宮様御留」 有吉 佐和子 ★★★★★
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