本はごはん。
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「氷点」に続いて続編も行ってみましょう。
ううむ。ううむ。
「氷点」のテーマは「原罪」でしたが、続編のテーマは「赦し」みたいですね。
「人間が人間を赦せるのか」ということはつまり「人間は人間を裁けるのか」
ということと同義だと思います。個人的には無理に赦す必要はないのでは
ないか、ほっとけばいつの間にか赦せるようになってるかも知れないし、
人間に出来るのは所詮はその程度のことしかないと思うのですが。
そもそも「赦そう」と努力するその動機は、「赦し得ない醜い自分」とか
「辛い」という状況からの逃避と紙一重のような気がするのですよどうしても。
逆に「赦しを乞う」のもまったく同じで、これは下手すると脅迫になりかねません
(実際相変わらず主人公の妻は幼すぎで、自分が自殺にまで追い込んだ事実なんかは全て棚に
上げて逆ギレするもんだからまったくムカつきます。誰かに似てるような気がしていましたが
あれです、アガサ・クリスティの「春にして君を離れ」のオバさんにそっくりです)。
また、「愛」についての考察が出てきますが、これにはあたくし、ちょっと肯首できません。
愛は意志だからと、結局自分をかばって片足を失ったひととの結婚を決意するのですが、
確かに「好き」ということと「愛」はイコールではないと思います。
「恋愛」というところの「恋」は感情(=好き)であって、「愛」は意志であると思います。
しかしそれは、感情のないところに意志で愛を咲かせるのではなくて、「恋」という幼い感情を
意志を持って「愛」に育て、ともに成長していくということだと思うのです。
「あなたはわたしのために犠牲になってくれたので、いちばん好きな人は他にいるんですけども
私は意志の力であなたを愛することにします」
って言ってるみたいで、それってずいぶん失礼じゃないかしらと思うんですが。
「続 氷点(上)」「続 氷点(下)」 三浦 綾子 ★★★
ううむ。ううむ。
「氷点」のテーマは「原罪」でしたが、続編のテーマは「赦し」みたいですね。
「人間が人間を赦せるのか」ということはつまり「人間は人間を裁けるのか」
ということと同義だと思います。個人的には無理に赦す必要はないのでは
ないか、ほっとけばいつの間にか赦せるようになってるかも知れないし、
人間に出来るのは所詮はその程度のことしかないと思うのですが。
そもそも「赦そう」と努力するその動機は、「赦し得ない醜い自分」とか
「辛い」という状況からの逃避と紙一重のような気がするのですよどうしても。
逆に「赦しを乞う」のもまったく同じで、これは下手すると脅迫になりかねません
(実際相変わらず主人公の妻は幼すぎで、自分が自殺にまで追い込んだ事実なんかは全て棚に
上げて逆ギレするもんだからまったくムカつきます。誰かに似てるような気がしていましたが
あれです、アガサ・クリスティの「春にして君を離れ」のオバさんにそっくりです)。
また、「愛」についての考察が出てきますが、これにはあたくし、ちょっと肯首できません。
愛は意志だからと、結局自分をかばって片足を失ったひととの結婚を決意するのですが、
確かに「好き」ということと「愛」はイコールではないと思います。
「恋愛」というところの「恋」は感情(=好き)であって、「愛」は意志であると思います。
しかしそれは、感情のないところに意志で愛を咲かせるのではなくて、「恋」という幼い感情を
意志を持って「愛」に育て、ともに成長していくということだと思うのです。
「あなたはわたしのために犠牲になってくれたので、いちばん好きな人は他にいるんですけども
私は意志の力であなたを愛することにします」
って言ってるみたいで、それってずいぶん失礼じゃないかしらと思うんですが。
「続 氷点(上)」「続 氷点(下)」 三浦 綾子 ★★★
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