本はごはん。
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少年のひと夏の成長譚なんですが、厳密には「モノローグ」
なのだと思います。
転校していった先の小学校では、仲良くなった近所の子たちは実は差別されて
いて、自分はどちらに付くのか迫られ、ついには自分もいじめられる側に
なってしまうのだけれども、それに向かって立ち上がります。
いじめというのは昔からあって(質はずいぶん変わってきているようですが)
それに対する大人の対応も、そして「寝た子を起こさない」という言い回しで
差別を初めとする面倒なことは「見なかったこと」にする大人の「逃げ」も、
この本を読みながら自分の子供時代を思い出しても、ああやっぱりそれに
近しいことはあったなぁと思います。
この本の良いところは「一挙に解決めでたしめでたし」ではないところ。
そう、日常はそう劇的には変わらない。
どうせ変わらないのだから何もしないのか、そのなかでも何かを成すのか。
それだけの違いが実は大きな違いなのだと思います。
濃厚に立ち上がってくる「昭和の匂い」、いまよりもっと近しかった近隣の人々の「体温」、
そして「正義」という言葉を純粋に抱いていた時期への限りない優しさに満ちた良作である
と思います。
「七夕しぐれ」 熊谷 達也 ★★★
なのだと思います。
転校していった先の小学校では、仲良くなった近所の子たちは実は差別されて
いて、自分はどちらに付くのか迫られ、ついには自分もいじめられる側に
なってしまうのだけれども、それに向かって立ち上がります。
いじめというのは昔からあって(質はずいぶん変わってきているようですが)
それに対する大人の対応も、そして「寝た子を起こさない」という言い回しで
差別を初めとする面倒なことは「見なかったこと」にする大人の「逃げ」も、
この本を読みながら自分の子供時代を思い出しても、ああやっぱりそれに
近しいことはあったなぁと思います。
この本の良いところは「一挙に解決めでたしめでたし」ではないところ。
そう、日常はそう劇的には変わらない。
どうせ変わらないのだから何もしないのか、そのなかでも何かを成すのか。
それだけの違いが実は大きな違いなのだと思います。
濃厚に立ち上がってくる「昭和の匂い」、いまよりもっと近しかった近隣の人々の「体温」、
そして「正義」という言葉を純粋に抱いていた時期への限りない優しさに満ちた良作である
と思います。
「七夕しぐれ」 熊谷 達也 ★★★
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