本はごはん。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
この作家はもっと注目されて然るべきなのではないか。
短編集です。
どの作品も、一枚の薄い薄い紗を挟んで見る世界のような、ちょっと幻惑感を
覚える世界の中で、強烈な「寄る辺の無さ」を鮮やかに描き出しています。
舞台がみな戦前から戦後にかけてであるためか、すこし沈鬱であったり
どこか退廃的な妖艶さを漂わせていたりするなかで、一切の感傷を排した
「渇いた目」で淡々と語られていくのですが、もしかしてこの短編集は
作家自身の総括なのだろうか、と、ちらりと思う。
私が感じた印象は、
江戸川乱歩の空気感を谷崎潤一郎の文章で表現したような、
または太宰治から女々しさを排除したような、
もしくは朱川湊人の世界から感傷的な部分を一切排除したような、
そんな感じ。
どの短編も高い完成度を誇り、そして見事としか言いようのない文章。
とくに冒頭、導入部の文章は完璧というべきもの。
妖艶かつ幻想的な純文学、とでも言えばいいのだろうか。
この作家の作品は絶版が多いなぁ…。発掘の旅に出ます。
「蝶」 皆川 博子 ★★★★★
短編集です。
どの作品も、一枚の薄い薄い紗を挟んで見る世界のような、ちょっと幻惑感を
覚える世界の中で、強烈な「寄る辺の無さ」を鮮やかに描き出しています。
舞台がみな戦前から戦後にかけてであるためか、すこし沈鬱であったり
どこか退廃的な妖艶さを漂わせていたりするなかで、一切の感傷を排した
「渇いた目」で淡々と語られていくのですが、もしかしてこの短編集は
作家自身の総括なのだろうか、と、ちらりと思う。
私が感じた印象は、
江戸川乱歩の空気感を谷崎潤一郎の文章で表現したような、
または太宰治から女々しさを排除したような、
もしくは朱川湊人の世界から感傷的な部分を一切排除したような、
そんな感じ。
どの短編も高い完成度を誇り、そして見事としか言いようのない文章。
とくに冒頭、導入部の文章は完璧というべきもの。
妖艶かつ幻想的な純文学、とでも言えばいいのだろうか。
この作家の作品は絶版が多いなぁ…。発掘の旅に出ます。
「蝶」 皆川 博子 ★★★★★
PR
この記事にコメントする
category.
new !
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(04/25)
(04/22)
(04/21)
(04/20)
(04/19)
(04/18)
(04/15)
(03/03)
(03/01)
(02/28)
(02/24)
search.
archive.