本はごはん。
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皆川博子氏です。1986年の直木賞受賞作ですが、古本を探すしか
ありませんでした。なんか淋しいですね。
時代物ですが、遊女屋の娘を通して吉原の内側と、吉原の外の世界
である芝居小屋の内側の両方を描き出しています。そして同時に、
江戸から明治へと移りゆく激動の時代背景をも上手く取り込んでいて、
この上なく重奏な世界を、淡々と紡いでいます。
遊女ものというと吉原の壁の内側だけが舞台のものが多いですが、
吉原だけでも膨大な資料になるであろうに、芝居文化や明治初期の
時代考証もきっちりとなされていて、そしてそれらが惜しげもなく
1冊に詰め込まれていて濃密。
この作品に限らず、著者の目線は常に一定の距離が保たれていて、それがいささかも
ぐらつくことないのがすごい。これだけの濃密な世界を、ここまで突き放して書けるのか。
遊女屋の一人娘、という立場ならではの苦悩と哀しみをかかえながら自分の道を模索していく
主人公の姿が品のある文章でりりしく描かれ、感傷を排除した凜とした空気が読後にも残る
作品だと思います。
「恋紅」 皆川 博子 ★★★★
ありませんでした。なんか淋しいですね。
時代物ですが、遊女屋の娘を通して吉原の内側と、吉原の外の世界
である芝居小屋の内側の両方を描き出しています。そして同時に、
江戸から明治へと移りゆく激動の時代背景をも上手く取り込んでいて、
この上なく重奏な世界を、淡々と紡いでいます。
遊女ものというと吉原の壁の内側だけが舞台のものが多いですが、
吉原だけでも膨大な資料になるであろうに、芝居文化や明治初期の
時代考証もきっちりとなされていて、そしてそれらが惜しげもなく
1冊に詰め込まれていて濃密。
この作品に限らず、著者の目線は常に一定の距離が保たれていて、それがいささかも
ぐらつくことないのがすごい。これだけの濃密な世界を、ここまで突き放して書けるのか。
遊女屋の一人娘、という立場ならではの苦悩と哀しみをかかえながら自分の道を模索していく
主人公の姿が品のある文章でりりしく描かれ、感傷を排除した凜とした空気が読後にも残る
作品だと思います。
「恋紅」 皆川 博子 ★★★★
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