本はごはん。
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小説か詩か散文か。
独特のリズムで女というもの、その女と対峙する男というものを
えぐっていきます。
情念、諦観、嫉妬、虚実、さまざまなものが言葉の背後に透けて見えますが、
いちばん大きなものは「怒り」ではないか。
淡々としていながら、しかしそこにはとても熱く、如何ともし難い
強い怒りが潜んでいるように思います。
特に、次の一文にはまったくドキリとさせられた。
「何も言わないで生きているくらいなら、死んだ方がましだ、というより、
生きるということは、それが危険だとわかっていても言ってしまうことに違いない
と、女はいつの頃からか思うようになったのだ。」
この作家を知らなかったとは、まったく迂闊だった。
「むかし女がいた」 大庭 みな子 ★★★★
独特のリズムで女というもの、その女と対峙する男というものを
えぐっていきます。
情念、諦観、嫉妬、虚実、さまざまなものが言葉の背後に透けて見えますが、
いちばん大きなものは「怒り」ではないか。
淡々としていながら、しかしそこにはとても熱く、如何ともし難い
強い怒りが潜んでいるように思います。
特に、次の一文にはまったくドキリとさせられた。
「何も言わないで生きているくらいなら、死んだ方がましだ、というより、
生きるということは、それが危険だとわかっていても言ってしまうことに違いない
と、女はいつの頃からか思うようになったのだ。」
この作家を知らなかったとは、まったく迂闊だった。
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