bookshelf 『インシテミル』 米澤穂信 忍者ブログ
本はごはん。
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9784167773700.jpg  えーと。ミステリでした。いやこの著者はミステリ作家だということは
 もちろん知っていましたが、「ボトルネック」や「犬はどこだ」などを
 読む限り、

 ミステリという器を使ってはいるものの、それは日常の延長線上にある謎で
 あったり、ひとの心の繊細な機微だとか、そういったものが描かれている
 ところにとても興味を持っていたのであります。

 しかしこの作品はミステリど真ん中でありました。

 この作品は、極限状態に追い込まれながらも派閥を組まずにはいられな
 かったり、自分のポジションを有意に保つことに苦心したりする人間の性
 みたいなものなどがよく表現されていおり、

 かつミステリとしても「上手くできてるなぁ」というのが正直な感想であります。

 しかしながら。これは「ミステリ大好き」と「普段あんまりミステリ読まない」ひととでは
 相当読後感が違うのではないかと。つまりはミステリの大作に対するオマージュなのか、
 有名どころのミステリが絡められていたりします。

 そして。ミステリ嫌いというわけではないけれど、最初にその環境設定やら登場人物やらを
 覚えなきゃいけないのがちょっと面倒なのと、謎解きそのものよりも心理的なものであったり
 著者の信念的なものやメッセージ性を感じられるものの方を、私は好むようです。


インシテミル」 米澤 穂信 ★★★
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