本はごはん。
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「本当の贅沢とは何か」を追求した本です。
富(Wealth)と贅沢(Luxe)の違い、ヨーロッパの歴史の変遷と
価値観のシフトなど、「贅沢」の背景にあるものや、贅沢の「変遷」も
きちんと整理されています。
中世ヨーロッパ、禁欲生活の最たる場所であった修道院から、贅沢の極み
である高級ワインが生み出されたとか、
シャネルの原点は、彼女が多感な時期を過ごした修道院、それも一切の
装飾を廃した自然かつシンプルな環境と生活態度であったとか、
いずれも、「贅沢」からほど遠いところから「最高級の贅沢な品」が
生み出されているというのが面白い。
著者の言う本当の贅沢とは「閑暇」で、王侯貴族時代にいちばんさげすまされていた「労働」が
産業構造の大変化とともにいちばん尊いファクターとされるようになって、本来の「贅沢」は
我々の前から姿を消してしまった(著者はスーツを「贅沢の葬送のための喪服」と表現する)
ということのようだけれど、
大量消費時代やバブル経済も経験し、それなりにブランドだのラグジュアリーだのとひととおり
の経験を経て、「本当の贅沢」に気づき始めている人は多いんじゃないだろうか。
しかし本書の中で白州正子が言うように、「贅沢」と意識せずに(精神的に)贅沢な生活を
することがいちばん贅沢なんじゃないかな、と思う。
「贅沢の条件」 山田 登世子 ★★★
富(Wealth)と贅沢(Luxe)の違い、ヨーロッパの歴史の変遷と
価値観のシフトなど、「贅沢」の背景にあるものや、贅沢の「変遷」も
きちんと整理されています。
中世ヨーロッパ、禁欲生活の最たる場所であった修道院から、贅沢の極み
である高級ワインが生み出されたとか、
シャネルの原点は、彼女が多感な時期を過ごした修道院、それも一切の
装飾を廃した自然かつシンプルな環境と生活態度であったとか、
いずれも、「贅沢」からほど遠いところから「最高級の贅沢な品」が
生み出されているというのが面白い。
著者の言う本当の贅沢とは「閑暇」で、王侯貴族時代にいちばんさげすまされていた「労働」が
産業構造の大変化とともにいちばん尊いファクターとされるようになって、本来の「贅沢」は
我々の前から姿を消してしまった(著者はスーツを「贅沢の葬送のための喪服」と表現する)
ということのようだけれど、
大量消費時代やバブル経済も経験し、それなりにブランドだのラグジュアリーだのとひととおり
の経験を経て、「本当の贅沢」に気づき始めている人は多いんじゃないだろうか。
しかし本書の中で白州正子が言うように、「贅沢」と意識せずに(精神的に)贅沢な生活を
することがいちばん贅沢なんじゃないかな、と思う。
「贅沢の条件」 山田 登世子 ★★★
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