bookshelf 『グリコ・森永事件「最終報告」真犯人』 森下香枝 忍者ブログ
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1102917655.jpg  どこからか手に入れた捜査報告書と、捜査関係者および犯人ではないかと
 疑われながら自殺してしまった人の周辺に取材を重ねたドキュメンタリー。

 これを読む限り、この該当者が犯人なのかなぁとも思いますが、そして
 グリコは果たして裏取引に応じたのか、いずれにしても重要な鍵を握ると
 思われる人物が自殺してしまっている限り、これ以上明らかになることはな
 いのでしょうか。

 「捕まったら(その捕まった仲間は)死ぬことになっている」という
 「かい人21面相」の言葉を、自ら実行して自殺したのだとしたら、
 
 そして少なくともグリコ・森永事件は、これを読んでも単独犯の犯行
 とは思えず、とすれば、事件に係わった人間が多ければ多いほど、
 誰かから「漏れる」リスクは格段に上がるはずなのに、いまだに共犯者が
 一人も出てこないのは、この結束力はどこからくるのだろうか。

 そしてそして。
 日本の警察の組織力って、この程度のものなんですかね。つまらない縄張り意識と保秘の名目の
 元の情報ブロック。ミスにミスを重ね失態がマスコミに漏れれば弱い立場の者をスケープゴート
 に仕立て上げ自殺にまで追い込む。

 ひとりひとりは頑張っているのでしょうけれど、組織力としてどうなのか、と。

 よく取材しているとは思いますが致命的に文章が。とてもプロの文章とは思えない。
 日本語もところどころ引っかかる。

 何よりも、取材を重ねてきた著者にとっては自明のことかもしれないが、初めて読む読者に
 読ませるための文章になってない。特にプロローグの構成、凝ったつもりかもしれないが
 読みにくいだけ。そしてそのあとの構成もなんだわかりにくい。ちょっとびっくりです。

 知られていなかった事実を取材を重ねて世に出したという点では一読の価値がありますが、
 ドキュメンタリーの質としてはちょっと疑問。勿体ないなぁ。


グリコ・森永事件「最終報告」真犯人」 森下 香枝 ★★★
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