bookshelf 『新潟少女監禁事件 密室の3364日』 松田 美智子 忍者ブログ
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32185601.JPG  新潟で当時9歳の少女を誘拐しそれから9年強、監禁し続けた
 事件の裁判を追った記録。

 著者の主観は極力排除されていて、ひたすら裁判を傍聴し、淡々と記録を
 追っています。

 考えさせられるのは、現状の法規範と、処罰感情の折り合いの付け方です。
 逮捕監禁致傷罪での刑は最長10年。それでは少女が監禁されていた期間と
 ほぼ同じ。そりゃーないよねぇ、と思う。

 まあ、もともとそんなに長期間にわたる監禁を想定していなかったのだろ
 うけど(実際、この事件の後に逮捕監禁致傷罪の最長刑は15年に引き上げ
 られたらしい)。
 
 検察は数千円の万引きの前科を引っ張ってきて、そうすると窃盗の最長刑10年の半分、5年の
 刑期を合算できるらしく、合計して15年の求刑。

 心情的には15年でも短いと思う。最低でも少女が監禁されていた期間の倍くらい必要じゃない
 かと思う。
 しかし法規犯では、最長刑は10年。検察が「合算技」を繰り出して15年(求刑)。

 よく言えば柔軟に法解釈して適正刑に落ち着いたと言うことなんでしょうけど、結局コトが
 起きた後にしか対応(法改正)出来ないのは仕方ないんでしょうかね。

 この事件も警察の初動捜査に大きな落ち度があったらしく、その後改善されたという
 ことですが…。


新潟少女監禁事件 密室の3364日」 松田 美智子 ★★★
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