bookshelf 「草にすわる」 白石 一文 忍者ブログ
本はごはん。
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31715718.JPG  4〜5年前に「不自由な心」「一瞬の光」を読んで、なかなか良い作家が
 出てきたなぁと思っていたのですが、「私という運命について」を読んで、
 うーんちょっと違うかもと思ってしばらく遠ざかっていました。

 この本も、実はずいぶん前に買ってそのまま読んでなかったのですが
 (実は買ったはいいが読んでない本が家には山積み)、久しぶりに
 手に取ってみましたよ。

 3編の中編が入っていて、1編目は若いんだけどちょっとリタイアというか、
 人生をポーズしている男性、2編目は老境に入った文学者、3編目は現役の
 新聞記者の話です。

 1編目と2編目はテーマが似ていて、言わんとしていることは判らないでも
 無いんですが、なんというかちょっと弱いというか。
 3編目がいちばん面白かったなぁ。
 そう思うのは私がまだまだ人生に対して甘いのか。
 もしくは私は今のところ現場の人間だから、よりそちらに共感するのか。

 恐らく1編目と2面目にこの作家の普遍的なテーマがよりストレートに現れて
 いるのだと思うのですが、現場の臨場感なしにそれを表現するのは難しいのかなぁ。

 悪くはないんだけど、もう一歩という感じが否めません。しかしこのテーマを
 追求してより深く表現して欲しいと思うし、それが出来る作家ではないかと思います。


 「草にすわる」白石 一文 ★★★
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