bookshelf 『白蝶花』 宮木あや子 忍者ブログ
本はごはん。
[470]  [469]  [468]  [467]  [466]  [465]  [464]  [463]  [462]  [461]  [460
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

5e7c6350.png  連作短編集です。相変わらず美しい日本語。
 特にこの作家は冒頭、書き出しの一文が常に洗練されているように思う。

 戦前から戦後にかけてが舞台ですが、女性の背負う哀しみとそれ故の強さ、
 みたいなものを強く感じます。

 親に芸妓として売られたり、実家が没落して妾にならざるを得なかったり、
 一方で何不自由ない家に生まれながらも、求める物を手にする事が
 出来なかったり、女性という性であるが故に科せられる制限、そのなかで
 必死に手を伸ばす女性たち。

 今よりも比較にならないほどの不自由を生きなければならなかったから
 こその渇望、なんでしょうか。

 1編目、これはこれで良い作品だと思うんですが、この、姉妹(女同士)の確執をメイン・テーマに
 据えた物も読んでみたいかも。


白蝶花」 宮木 あや子 ★★★★
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
bar code.
search.
※ 忍者ブログ ※ [PR]
 ※
Writer 【もなか】  Powered by NinjaBlog