bookshelf 『快楽(けらく)―更年期からの性を生きる』 工藤美代子 忍者ブログ
本はごはん。
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32186019.jpg  女性の更年期を真正面から扱った本。
 医学書以外で、こんな風なレポートものはなかったんじゃないかなぁ。

 更年期は50歳ブラスマイナス5歳で始まるのが一般的らしく、私がその年に
 至るにはまだ猶予があるモノの、最近立て続けに白髪をみつけて自分でも
 びっくりするくらい動揺してしまった私は、おそるおそるページをめくって
 みました。

 著者の友人のネットワークをフルに使って、彼女たちの更年期の症状や
 性生活のかなりつっこんだところまでレポートしており、また更年期障害の
 対応として婦人科医、漢方医、心療内科医、はてや「セックス奉仕隊」まで
 取材しています。

 つまり更年期の症状(いやほんと多種多様かつ多方面に症状が出るんですね…)や
 それに対する様々な治療法が、いろんな角度から紹介されており、更年期の正しい
 知識を得るにはとても良いと思うし、特に男性も読んだ方がいいと思う。
 
 そして「更年期」が「性生活」とこれほど密接に絡み合ってるとは思っていませんでした。

 同時に見えてくるのは、女性達の様々な「性」に対する考え方、スタンスです。
 どうも「不倫」の問題はついて回るらしい。

 「婚外セックス」も「不倫」も、一概に良いとか悪いとか言えるものではないと思うのですが、
 何と言えばいいのかな、究極の目的は「セックス」ではないんじゃないかと、そう思うんだけどな。

 もちろん「セックス」は重要だけどひとつの表現手段であって、結局ひとは誰かとお互いに
 認め/認められ、求め/求められる関係を築きたいんじゃないかと、そう思うんだけど。

 だから婚外セックスも不倫も、緊急避難的にはありだと思うんですが、たとえばこの中に出てくる
 『自分は、セックスを(夫以外の男と)繰り返すことによって女として進化していく選ばれた女性
 (要約)』みたいな考え方は、私にはよく理解できないけどなぁ。

 更年期を過ぎたらシベリアへ行く(=セックスから撤退? 卒業? する)のかニューヨークへ
 行く(=不倫、婚外セックスに踏み出す)のか、それしか選択肢がないのは淋しいなぁ、
 と思うのだけれど。


快楽(けらく)―更年期からの性を生きる」 工藤 美代子 ★★★★
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