bookshelf 『永遠のとなり』 白石一文 忍者ブログ
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9784167772024.jpg  読後、「ああ、白石作品だなぁ」と思います。

 50近くになって片や癌を患い、片やうつ病を患う幼なじみ。
 良くも悪くもそれなりにいろんな経験を積み上げ、来し方行く末に思いを
 馳せる年代なんでしょう。

 恐らくこのあたりは賛否の分かれるところなのかもしれませんが、日常の
 何気ない会話やディティールからも、「死」や「生」について模索する
 姿が描かれており、

 つまり大上段に「死とはなんぞや」と哲学的に語り下ろすのではなく、
 日常生活の中で感じたり考えたりする、等身大の「死について」描き出さ
 れています。

 ドラマティックな展開ではなく、むしろ淡々とした日常ですが、その日常に潜む、日常と
 隣り合わせの「生」とか「死」、そして「人間」について静かな想いが綴られている良書
 だと思います。

 『おそらく人間は自らの孤独と向きあわなければ、自身の真価を見出すことが
  むずかしい生き物なのだ』。


永遠のとなり」 白石 一文 ★★★
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