bookshelf 『あの日にドライブ』 荻原浩 忍者ブログ
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32215973.jpg  安定感があって、基本的に安心して読める著者でありますが、
 今回ちょっと、表現としてくどい感じがあるかなぁ…。

 「青い鳥」というある意味定番のテーマを扱う場合、どうしても筆力が
 求められると思うのですが、あまりにきれいに落ちをつけてしまうと
 嘘っぽくというか絵空事になってしまうし、

 それを避けるためにあえて「個人的逡巡」を丁寧に描いていて、
 そのあたりがちょっとくどく感じてしまうのかもしれません。

 銀行に辞表をたたきつけてタクシードライバーになった主人公が、
 「あそこでああしていたら」とか「あのとき会社を辞めていたら」とか

 「そもそも学生時代に野球を続けていたら」とか、『あり得たかもしれない未来』を
 思い描いていきますが、

 個人的に、私はそんな風に思ったことが殆どないので、そう思う気持ちを「理解」は出来ても
 個人的体験を伴う感情に還元できないのですが、
 
 なんというか、「40代のおじさんの自分探し」みたいな感もあって、この著者はサラリーマンを
 描かせたら秀逸ですね。悪くないと思います。


あの日にドライブ」 荻原 浩 ★★★
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