本はごはん。
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アンソロジーというものは、普段なら手に取らないような作家や作品との
出会いとしてのみ期待しており、「アンソロジーそのもの」としての
出来とか、完成度みたいなものは従来あまり意識してきませんでしたが、
この本は、収録されている各作品が一級品であることはもちろん、
アンソロジーとしての完成度がとても高いと思います。
既読の作品が数点ありましたがそんなことはまったく関係なく、
選ばれた作品の組み合わせやその並びによってか、既読の作品であるにも
関わらず、新しい読み方が出来たように思います。
そうそうたる作品が並べられていますが、私にとって印象的だったのは
太宰治の「水仙」と、谷崎潤一郎の「鍵」。
太宰は久しぶりに読みましたが、よくもまあここまで自分をさらけ出せるな、
と(蜆のお味噌汁の場面とか)。そして自分をさらけ出したふりをして、
影でニヤッと笑っていそうな、そんな作家としての凄み、みたいなものを感じます。
そして谷崎。美しい文章で綴られるエキセントリックな内容にはじめは目を奪われますが、
段々と彼のひんやりとした目線を意識せずにはいられません。
そして。タイトルも秀逸です。
「我等、同じ船に乗り 心に残る物語―日本文学秀作選」 桐野 夏生(編) ★★★★
出会いとしてのみ期待しており、「アンソロジーそのもの」としての
出来とか、完成度みたいなものは従来あまり意識してきませんでしたが、
この本は、収録されている各作品が一級品であることはもちろん、
アンソロジーとしての完成度がとても高いと思います。
既読の作品が数点ありましたがそんなことはまったく関係なく、
選ばれた作品の組み合わせやその並びによってか、既読の作品であるにも
関わらず、新しい読み方が出来たように思います。
そうそうたる作品が並べられていますが、私にとって印象的だったのは
太宰治の「水仙」と、谷崎潤一郎の「鍵」。
太宰は久しぶりに読みましたが、よくもまあここまで自分をさらけ出せるな、
と(蜆のお味噌汁の場面とか)。そして自分をさらけ出したふりをして、
影でニヤッと笑っていそうな、そんな作家としての凄み、みたいなものを感じます。
そして谷崎。美しい文章で綴られるエキセントリックな内容にはじめは目を奪われますが、
段々と彼のひんやりとした目線を意識せずにはいられません。
そして。タイトルも秀逸です。
「我等、同じ船に乗り 心に残る物語―日本文学秀作選」 桐野 夏生(編) ★★★★
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