bookshelf 『真夏の島に咲く花は』 垣根涼介 忍者ブログ
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276570-2.gif  恥ずかしながら、この本を読むまでフィジーの政治情勢については
 全く知りませんでした。

 地上の楽園とも言われるフィジーですが、そころには先住民である
 フィジー人と、奴隷として連れてこられたインド系移民が混在し、
 そしてその両者の間にはやはりどうにも埋めがたい価値観や習慣の違い、
 そして心理的反発があるのでした。

 そこに日系移民も絡んでストーリィは展開していきますが、はっきり
 言ってさほど壮大な話ではありません。しかし地味な問題をとても
 うまく展開していると思います。

 幸せとは何か。

 お金も便利な道具も生活インフラさえ整っていないのに幸せに暮らしていたフィジー人。

 苦労して苦労してお金と生活を手にして、それでもどこか不幸そうなインド系移民。

 だからやっぱり幸せにはお金なんて必要ないのよ! なんて安直な結論を出せないくらい、
 丁寧に描かれているのが良いと思います。

 地味な作品ですが、良い作品だと思います。


真夏の島に咲く花は」 垣根 涼介 ★★★
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