bookshelf 『プリズン・ガール ―アメリカ女子刑務所での22か月』 有村 朋美 忍者ブログ
本はごはん。
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135271.jpg  一時期、OLの海外留学が流行りましたね。会社を辞めてそれまで貯めた
 お給料(貯金)で、体裁は「語学留学」、実態は「自分探し」。
 ニューヨーク(じゃなくてもいいんですがとにかく海外)に行けば本当の
 自分だの、新しい自分だのに出会えるという「幻想」を抱いて。

 その頃から言われていたことですが、留学しても結局、語学学校でも
 コミュニティでも日本人同士で固まってしまって英語はなかなか上達しないわ
 文化も吸収できないわで、目的意識が希薄(=行けば何とかなる)だと結局の
 ところただずるずると月日が経ってしまう。

 「海外に来れば【何か】が見つかると思ったんだけど…」

 みたいなケースは少なくなかったのかも知れません。

 はっきりいってこの著者も、何となくニューヨークに遊びにいってなんとなく居心地が良くて
 日本に帰る決断も出来ず、恋人がマフィアだと知りながらつきあい続け、挙げ句の果てに刑務所
 です。いくら目的意識が薄かったからと言っても、その代償が「刑務所行き」というのは
 高くつきましたね。
 
 刑務所と言っても、日本では考えられない自由度と日本では非常識なまでのいい加減さを
 併せ持ち、様々な人種の坩堝かつ底辺での2年間のレポートは、非常に軽い文体で書かれており
 とても読みやすく、また様々なキャラクターが登場して面白いんですが。

 …で? と思ってしまう。
 著者の総括がない。いや総括めいたものはあるんですが、めためた軽い、一般論でしかない
 (ようにみえる)。
 惜しいなぁ。

 
 「プリズン・ガール ―アメリカ女子刑務所での22か月」 有村 朋美 ★★
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