bookshelf 『タンポポの雪が降ってた』 香納 諒一 忍者ブログ
本はごはん。
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04191107.jpg  「夜空のむこう」に引き続き、香納諒一先生です。
 なんというんでしょうか。「夜空のむこう」も、この
 「タンポポの雪が降ってた」も、とくにものすごい展開があるわけじゃ
 ないんですが、何とも質が良い短編集であります。
 
 この著者の作品は、未だ上記の2冊しか読んでない(「ハードボイルド・
 ミステリー」で有名な著者のようですが、そっち系の作品は全く未読)
 ので言い切れないのですけども、
 この著者のテーマは「孤独」なのかなと思いました。

 誰にでも「孤独」はつきものですが、そしてその「孤独」のとらえ方や
 あり方は人それぞれで、
 そして同じ人でもその時々によって、つまりは年を重ねていく毎に
 抱える「孤独」は変わっていくものであり、その「孤独」との対峙の仕方が
 その人の生き方でもあったりするのだと思います。 
 
 この短編集の中には「回想」ものがいくつか収められていますが、「回想」とはつまり
 自分が「孤独」とどのようにつきあってきたかを検証する作業でもあるのかも。

 作品の中にもちらりと出てきますが、若い時分の「孤独」は、何よりも「残酷さ」と密接ですね。
 若さ故の怖いモノ知らず、傲慢さ、積極性なんかが背後にあったんだろうなぁとしみじみ
 思いました。


 「タンポポの雪が降ってた」 香納 諒一 ★★★
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