bookshelf 『三島由紀夫と楯の会事件』 保阪正康 忍者ブログ
本はごはん。
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04355602.jpg  三島由紀夫関連で読みたい本があるのです。

 しかしよく考えてみると、以前から三島に興味を持ちつつも三島自身の著書を
 数冊読んだ経験しかなく、また「楯の会事件」についても概要をなんとなく
 知っているという程度の知識しかないことに気づき、まずは事実関係を
 おさえるべく「ドキュメンタリー」と銘打ってあるこの本から入りたいと
 思います。
 
 冒頭に有名な「檄文」(三島が自決直前にバルコニーからばらまいたビラに
 書かれていた文)が掲載されていますが、この文章がもう、
 良いとか悪いとか、正しいとか間違ってるとか、好きとか嫌いとかそれ以前
 に、それらを判断させるいとますら与えず、
 
 ものすごく強い強いエネルギーを発しながら迫ってくるため、頭がくらくらしてきます。
 それを押して「檄文」を読み通してみると、これは…

 「ものすごく熱烈で、ものすごく悲壮な恋文ではないか」

 と言うのが正直な感想です。いったい何が彼をしてここまで書かせしめたのか。

 本書は多数の資料と当時の時代背景をきちんと整理してあり、「楯の会事件」についての
 事実をきちんと纏めながら、(結局のところ推論となってしまうのかもしれませんが)三島の
 心理的変遷を丁寧に追いかけています。

 一連の流れについては理解したんですが、でもまだ判らない。

 文学者としての三島と、楯の会隊長としての三島、このふたつの顔が並立すること自体には
 さしたる矛盾も疑問も感じないのですが、でも判らない。
 もちろん他人のことが100%判るなんてことはないことは100も承知ででも
 判らなさすぎる。

 しばらく追いかけます。
 

三島由紀夫と楯の会事件」 保阪 正康 ★★★★
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