bookshelf 『山背郷』 熊谷 達也 忍者ブログ
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02498650.jpg<br />  何気なく手に取った1冊だったのですが、すごい短編集でびっくりしました。
 とにかく上質な小説です。

 この短編集でつづられる世界は特別なものではなく、山や山に済む動物たち、
 海などの大自然と対峙して生きる人々の姿であり、むしろ朴訥で地味な
 世界なのですが、生活のあらゆるハード面が発達した今日であっても、
 しかし人間のソフトの面はあまり変わらないのではないか、

 むしろこんな風に自然と対峙して生きていた頃の方が、自然と向き合うことに
 よって自ずと自分や家族、コミュニティとも向き合って生きることができ
 ていたのではないか、

 そして人間というものは、ここまで逞しく豊かに成長できるものなのだ。

 ここに描かれている人々は一様に貧しく苦労をしていますが、しかしある意味において
 現代に生きる我々よりも遙かに豊かなのではないか。
 そんなふうに感じるのです。
 

 「山背郷」 熊谷 達也 ★★★★

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