bookshelf 『悪人(上)(下)』 吉田修一 忍者ブログ
本はごはん。
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223926e1.jpg  なるほど。なるほどー。

 一人の女性が殺された。
 殺された女、女が殺されるきっかけを作った男、殺した男、
 殺した男の周辺の人たち、そして殺した男を愛した女。
 さて、誰が一番の悪人なんでしょう。

 一般的な、ごくふつうの生活を営むいわゆる「善人」の中に潜む
 悪意、歪んだ思い。それと、衝動的な殺意(による殺人)と、
 どちらが悪人なのか、判断できる人はいるのだろうか。

 悪人に徹することによって相手を解放し、それによって相手を守ることを選んだ男は
 悪人なのか。

 彼女が、相手はおろか自分(の想い)すら信じ切ることができなかったことは、彼女にとって
 幸せだったのか。盲信するのではなく正しく信じることは、特に自分を信じることはやはり
 難しいのか。むしろ今の世の中、そのほうが生きやすいのか。

 なかなか良い作品だと思いますが、特にプロットが良いと思うのですが、強いてあげると
 ちょっと冗長かなぁ。もうすこし上手く(短く)スピーディに纏めてもらっても
 良いように思います。


悪人(上)」「悪人(下)」 吉田 修一 ★★★
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