bookshelf 『私、という名の人生』 原田宗典 忍者ブログ
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32309194.jpg  面白い。
 短編種ですがどれも戯曲風に書かれていて、文章でもとても面白いのだけれど
 これ、イッセー尾形が演じてくれたりしたら最高に面白いと思う。

 「はたらく青年」に描かれていた著者のバイト経験がベースになっていると
 思われますが、

 誰も彼も明るいんだけどちょっとクセがあって、でもよくよく耳を傾けて
 いると、ビルの夜間清掃のアルバイトを束ねるおじさんには移民先の
 ブラジルで辛酸を舐めた過去があり、

 老歯科医のおばあさんは、自分自身の被爆とそれによってたくさんの
 友人知人を無くした過去が、

 そして、あっけらかんと明るく笑い飛ばしながらも、それぞれがそれぞれの過去をバネに
 苦労を重ねて生きてきた軌跡が、じんわりと胸に染み、力が沸いてくるようにも思うのです。

 とくに、3つめのアメリカ人和尚と著者(と思われる)とのやりとりが、豪快でそして深いです。
 短い独り芝居の戯曲のなかに、沢山のものが詰まっている短編集です。


私、という名の人生」 原田 宗典 ★★★★★
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