bookshelf 『笑って死ねる病院』 テレビ金沢 編 忍者ブログ
本はごはん。
[330]  [329]  [328]  [327]  [326]  [325]  [324]  [323]  [322]  [321]  [320
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Book_Photo_9_0.png.jpeg  TV金沢がドキュメンタリー番組として放送したものを書籍化した
 もののようです。

 この病院では末期患者の願い、それは「娘の結婚式に出席したい」とか
 「パチンコへ行きたい」とか「姉に会いたい」とか人それぞれですが、
 そういった願いを病院を挙げて実現するのだそうです。

 同時にそういった行為が病院経営を激しく圧迫しているそうで、そりゃ
 そうでしょう、と思います。現在の医療制度は、「患者の精神状況の
 改善による病状の好転」とか「残された日々の生活の質(クオリティ)」
 なんかは一切認めていませんし。

 にもかかわらず、患者の願いをかなえる「おでかけ」に救急車まで動員し、
 勤務中および勤務明けや休暇日のスタッフまでが付き添う体制が作れて
 いたり、患者が病室を茶の間のようにしてしまうことすら受け入れる要因の
 ひとつは、

 この病院が地域の人々の出資を基に成り立っているからだろうと思う。それが利潤追求よりも
 地域の人たちへのサービス還元へと向かわせる。

 そしてもうひとつ、こちらのほうが大きな原動力になっていると思うのだけれど、医師や
 看護師達が揃って「患者との『おでかけ』は楽しい」と感じていること。
 本当にそう思っていなければ休日を返上して、高いリスクを伴う患者の外出に付き合えない
 だろう。

 地域、患者、患者の家族との信頼関係を確立しているということも、訴訟を恐れて医療が迷走する
 この時代、とても貴重だと思う。
 
 それにしても。
 今の時代、死ぬのも大変です。


笑って死ねる病院」 テレビ金沢 編 ★★★
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
bar code.
search.
※ 忍者ブログ ※ [PR]
 ※
Writer 【もなか】  Powered by NinjaBlog