bookshelf 『地虫鳴く』 木内 昇 忍者ブログ
本はごはん。
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4309017169.09._SCMZZZZZZZ_.jpg<br /><br />  「新撰組幕末の青嵐」の著者の作品ですが、こちらは新撰組を裏から
 とういか、「御陵衛士」とか新撰組の中では監察担当の尾方に、
 つまりは近藤、土方、沖田などのメジャー組ではなく、マイナー組に
 スポットが当たっています。

 「マイナー組」がメインといえど、というかそれなのにこの深みのある世界を
 紡ぎ出すのは、もうすごいとしか言いようがない。

 自分の正義を目指すひとと、それぞれについていくひとと、
 どうすればいいのか判らないひと。
 
 それぞれの正義、それぞれの矜持、それぞれの欲求。
 
 翻弄されまくって、無力感だけが残る。
 歴史に大きく名を残すこともなかった人々ですが、なんというか切ない。
 全体的にかなり切ない。

 ラストだけが、ささやかな救いです。

 それにしても。
 今回は脇役感のある土方ですが圧倒的存在感。
 やっぱりこの人のすごいところは、自分は参謀役に徹しているところだ。やろうと思えば自分で
 頭を張ることだって簡単だったろうに。
 近藤の何が、土方をしてそうさせたのか。うーん、判らん。


地虫鳴く」木内 昇 ★★★★
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